◆天網恢恢疎にして漏らさず


◆天網恢恢疎にして漏らさず
【読み】 てんもうかいかいそにしてもらさず
【意味】 天網恢恢疎にして漏らさずとは、天罰を逃れることは決してできないということのたとえ。
【天網恢恢疎にして漏らさずの解説】
【注釈】 天が悪人を捕えるために張りめぐらせた網の目は粗いが、悪いことを犯した人は一人も漏らさず取り逃さない。
   天道は厳正であり、悪いことをすれば必ず報いがある。
老子』に「天網恢恢、疎ニシテ失ワズ」、『魏書』に「天網恢恢、疎ニシテ漏ラサズ」とあるのに基づく。
「天網」とは、天の張りめぐらす網のこと。
「恢恢」とは、広くて大きい様。
「疎」とは、目が粗いこと。
「天網恢恢疎にして失わず」ともいう。
【出典】 『老子』 『魏書』
【注意】 「天網恢恢」を「天網怪怪」と書くのは誤り。
【類義】当たる罰は薦着ても当たる/神は見通し/天道様はお見通し/天に眼/天の網/天罰覿面/罰は目の前/眼は天を走る
【対義】 網呑舟の魚を漏らす/大魚は網を破る/天に目なし
【用例】 「あんなにも非情な罪を犯した者が、逃げ切れるはずはない。天網恢々疎にして漏らさずだ」
 
◆出立(しゅったつ)
しゅったつ【出立】
1 旅に出発すること。「払暁のうちに出立する」
2 物事を始めること。「此仮定から―すれば」〈漱石・趣味の遺伝〉

・しゅったつてん【出立点】出発する地点や位置。また、物事をしはじめるよりどころ。出発点。
「出立点が既に反抗的でしたから」〈漱石こゝろ
 
◆出発 と 出立 はどう違いますか?
https://hinative.com/ja/questions/870407
同じ意味ですが、普段の会話では「出立」はあまり聞きません。
 
◆敵討 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/敵討
敵討(かたきうち)、または仇討ち(あだうち)
直接の尊属を殺害した者に対して私刑として復讐を行う中世日本の制度。
武士が台頭した中世期からの慣行であり、江戸期には警察権の範囲として制度化された。
基本的に、子が親の仇を討つなど、血縁関係がある目上の親族のために行う復讐を指した。
 
◆歴史
日本書紀』巻十四雄略紀には、456年(安康天皇3年)に起きた「眉輪王の変」の記事があり、
これが史料に残る最古の敵討事件とされる。
眉輪王の義理の父にあたる安康天皇はかつて眉輪王の父である大草香皇子を殺し、母である中磯皇女を自らの妃とした。
安康天皇はある日ふとその事を漏らし、それを聞いた眉輪王は安康天皇が熟睡しているところを刺し殺した。
事件後、その動機を追及された眉輪王は「臣元不求天位、唯報父仇而已」(私は皇位を狙ったのではない、
ただ父の仇に報いただけだ)と答えている。

その後、仇討ちは、中世の武士階級の台頭以来、その血族意識から起こった風俗として広く見られるようになり、
江戸幕府によって法制化されるに至ってその形式が完成された。
その範囲は、父母や兄等尊属の親族が殺害された場合に限られ、
卑属(妻子や弟・妹を含む)に対するものは基本的に認められない。
また、家臣が主君のために行うなど、血縁関係のない者について行われることは少なかった。

江戸時代において殺人事件の加害者は、原則として公的権力(幕府・藩)が処罰することとなっていた。
しかし、加害者が行方不明になり、公的権力が加害者を処罰できない場合には、
公的権力が被害者の関係者に、加害者の処罰を委ねる形式をとることで、仇討ちが認められた。

武士身分の場合は主君の免状を受け、
他国へわたる場合には奉行所への届出が必要で、町奉行所の敵討帳に記載され、謄本を受け取る。
無許可の敵討の例もあったが、現地の役人が調査し、敵討であると認められなければ殺人として罰せられた。
また、敵討を果たした者に対して、討たれた側の関係者がさらに復讐をする重敵討は禁止されていた。.....
 
◆ほんかい【本懐】
もとから抱いている願い。本来の希望。本意。本望(ほんもう)。「本懐を遂げる」
 
池波正太郎時代劇「光と影」
https://youtu.be/N_pDma0UBvI

信州だよ、歴史は古く雪白く峰より高い志を保ちつつ耐えて忍んだ幾星霜 雌伏を源氏の揺りかごと為し 
名を興したのが信州武士よ。戦国を飾った大名,小名、の故郷さ。朝日夕陽に燃える日本アルプスは美しいぞ
 
山本周五郎時代劇  第十一話「金作行状記」
明石藩の勘定吟味役・大信田金作(川村陽介)は、代々藩の重臣を務める家柄だが、正直者過ぎて場の空気が読めず、
変わり者として知られていた。
その昔、二代目藩主・但馬守直常(野久保直樹)が誤って金作の頭を馬で蹴り上げて以来、
金作は直常の君寵を受けるようになる。
ある日、藩政をより盤石にするため、他藩より迎え入れられた、
老職・猪塚幸右衛門(浜田学)と近習番頭・宇野文弥(川連廣明)が一触即発となる。
そこで金作が2人を煽るような不用意な発言をして、宇野に恥をかかせてしまう。市之進(植木祥平)から責められ、
己の発言を反省する。そんな折、金作は道中で意識の朦朧とした謎の女・波江(小林万里子)を助ける。
一方、藩内では猪塚の肝いりで、天守や鉄砲の狭間を作る城の修繕案があがるが、金作は見積もりが膨大なうえ、
時世を顧みていないと異を唱える。その後、直常のある決断から事態は思わぬ方向へ向かい…。
https://youtu.be/oHIYxHeGi8Y

大信田 金作  … 川村陽介
猪塚 幸右衛門 … 浜田学
但馬守(松平)直常 … 野久保直樹
謎の女・波江 … 小林万里子
神田市之進   … 植木祥平
近習番頭・宇野文弥 … 川連廣明
直常の使者   … 重冨翔太
 
◆あんばい【塩梅・按排・按配】 日本語表現辞典。
① 飲食物の調味に使う塩と梅酢。
② 食物の味かげん。あんばい。 「 -ガヨイ食ヂャ/日葡」
③ 君主を助けて,政務をよく処理すること。 「 -の臣と成て群生を利したまふ/太平記 12」 → あんばい.
 
◆塩梅の意味とは?
「良い塩梅」というように使う「塩梅(あんばい)」という言葉。
なんとなく意味は分かっても、なぜ「塩」と「梅」なのか、疑問に思う言葉です。

塩梅の意味
塩梅(あんばい)は「具合・様子」という意味の言葉です。

「味の具合」や「体の具合」や「事が運ぶ様子」などのことを「塩梅」といいます。

もともと「塩梅」は「えんばい」と読み、味付けの基本である「塩と梅酢(うめず)」を意味する言葉でした。
もともとは「塩梅が良い」で「塩と梅酢の具合が良い」という意味ですが、現在では料理全般の味付け具合のことを
「塩梅」と言います。

この「塩と梅酢」を意味する「塩梅(えんばい)」とは別に「按排(あんばい)=物事を具合よく並べること」
という言葉があり、これと混同されて「塩梅(えんばい)」が「あんばい」と読まれるようになりました。

現在では2つの言葉は同一の言葉になっており、「塩梅」が「按排」と表記されることもありますが、
同じ意味なので混乱しないようにしましょう。

塩梅の使い方
塩の塩梅がちょうどよい。
病気になった友人の塩梅があまり良くない。
良い塩梅に誰も僕に気付いていないようだ。
というように使います。
 
◆えん‐ばい【塩梅】
1 調味料の塩と梅酢(うめず)。
2 料理の味を調えること。味加減。あんばい。
「連日竹葉(=酒)宴酔を勧め、―鼎味(ていみ)を調(ととの)ふ」〈吾妻鏡・三〉
3 臣下が主君を助けて政治や仕事を程よく処理すること。
「地に降下(あまくだ)っては―の臣となって群生を利し給ふ」〈太平記・一二〉
 
◆名君(めいくん)
専制国家において政治的に優れた国家君主のことである。

解説
君主とは専制国家を絶対的な王権をもって統治する、
いわば高貴な血統を正当なものとして独裁的な権力によって国政を総攬するものをいう。
そのため個人的な人格や能力、自制心のみならず受けてきた教育、
即位した年齢によって君主の治世が左右されることが多々あった。
その中でも名君とは、数多い君主の中でも特に人徳に優れたといわれる王族が、
その優れた統治能力によって民心を安定させ、国に平和と安寧、繁栄をもたらすものをいう。
また、名君の中でもさらに優れた人物は、他国にも名声が知れわたり、
周辺国との融和的な外交によって自国を含めた諸国にも平和と安寧をもたらすことが可能である。
しかし、たとえ聡明な資質を持っていたとしても年を経ることで名君の誉れ高った君主が暴君へと変貌することがある。
(名君として即位したが、いつしか暴君となったローマ帝国の皇帝・ネロ、寵姫・楊貴妃を得たことにより政治に倦み、安史の乱で国を傾かせた唐の皇帝・玄宗などが有名である)

そのため、多くの君主国では、君主に欠陥があったとしても支配が揺らがないよう法を制定し、
官僚組織を整備することによって、君主は名目上君臨するにとどまるようになっていった。立憲君主制であり、

歴史上の名君
日本:仁徳天皇
聖徳太子
醍醐天皇
平清盛(若い頃)、
源頼朝
武田信玄
上杉謙信
北条氏康
北条泰時
北条時頼
北条時宗
織田信長
豊臣秀吉
徳川家康
徳川秀忠
徳川吉宗
池田光政
上杉鷹山
明治天皇
松平容保
昭和天皇など。
道鏡
平将門
足利尊氏
明智光秀
石田三成
吉良上野介と言った悪人扱いされる人々も、領主や指導者として活躍した現地では名君扱いである。
 
◆明鏡止水(メイキョウシスイ)とは?剣道用語。
荘子 徳充符〕 くもりのない鏡と波立たない静かな水の意。心にやましい点がなく,澄みきっていること。 「 -の心境」

邪念がなく、澄み切って落ち着いた心の形容。
▽「明鏡」は一点の曇りもない鏡のこと。
「止水」は止まって、静かにたたえている水のこと。「鏡」は「けい」とも読む。
 
◆めいしゅ【名手】
1 すぐれた技量をもつ人。名人。「射撃の名手」「バイオリンの名手」
2 碁・将棋などで、うまい手。妙手。「名手を打つ」
 
◆名品
すぐれた作品・品物。逸品。
すぐれた品。名高い品。